【モニター選び】幅120cmデスクに「27インチ×2枚」は危険?私が「23.8インチ」を選んだ計算と理由

デスクトップPC環境を構築するうえで、最も頭を悩ませたのが「モニター選び」だった。
パソコンのスペックは決まっていても、毎日目にするモニターのサイズや仕様を間違えれば、作業効率はガタ落ちになる。

特に今回は、ネット通販での購入を予定していた。「届いてみたらデスクに乗らなかった」「イメージと違った」という失敗は許されない。
私のデスク幅は120cm。ここにデュアルモニター(2枚)を構築する場合、27インチを選ぶべきか、23.8インチにすべきか

メジャーを片手にシミュレーションを重ねた結果、私が選んだのはAcerの23.8インチモニター(R241YBbmix)だった。なぜあえて大きい27インチを選ばなかったのか? その論理的な理由と、実際に2枚並べて使ってみた使用感をレビューする。

なぜ「27インチ」ではなく「23.8インチ」を選んだのか?

世間では「モニターは大画面こそ正義」と言われることも多い。しかし、私の環境(幅120cmのデスク)において、27インチを2枚並べることは物理的なリスクが高すぎた。私が23.8インチを選んだ最大の理由は、圧迫感や価格ではなく、あくまで「安全に設置するための計算」に基づいている。

デスク幅120cmの限界ライン

モニター選びの際、私は以下のような計算をした。

一般的な27インチモニターの横幅は、1枚あたり約61cm前後だ。これを2枚並べるとどうなるか。

  • 27インチの横幅: 61cm × 2枚 = 122cm

  • 私のデスク幅: 120cm

計算上、2cmはみ出してしまうのだ。
モニターアームを使えば空中にはみ出して設置することも可能だが、地震などで揺れた際のリスクや、デスクの端に負荷がかかる不安定さを考えると、これは避けたい。

「ギリギリ置けるかもしれない」という賭けでネット注文するのは怖すぎる。絶対に失敗しない安全策をとる必要があった。

23.8インチなら「確実」に収まる

一方で、23.8インチモニターの横幅は、1枚あたり約54cm前後だ。

  • 23.8インチの横幅: 54cm × 2枚 = 108cm

  • デスクの余白: 120cm – 108cm = 12cm

これなら左右に合計12cmの余裕が生まれる。
デスクからはみ出す心配はゼロだし、将来的にスピーカーや小物を置くスペースも確保できる。

「大は小を兼ねる」という言葉はあるが、デスク環境においては「物理的に収まるサイズが正義」だ。この計算に基づき、私は迷わず23.8インチを選択した。

仕事用なら絶対に譲れない「非光沢」と「IPS」

サイズが決まった次にこだわったのが、パネルの仕様だ。仕事で長時間画面を見続ける以上、ここを妥協すると後で必ず後悔する。

「光沢(グレア)」は目が死ぬ

絶対に避けたかったのが「光沢(グレア)」タイプの液晶だ。
映像やゲームは綺麗に見えるかもしれないが、黒い画面になった瞬間に自分の顔が映り込んだり、部屋の照明が反射してチラついたりと、事務作業においてはデメリットが大きすぎる。

目の疲れを最小限に抑えるため、「非光沢(ノングレア)」は絶対条件だった。

視野角の広い「IPSパネル」

デュアルモニター環境では、正面だけでなく斜めから画面を見ることも多くなる。
安いTNパネルだと、角度によって色が反転したり暗くなったりして見づらい。そのため、視野角が広く、どの角度から見ても色が安定しているIPSパネルを選んだ。

これらの条件(23.8インチ・非光沢・IPS・フルHD)を満たし、かつベゼル(枠)が薄くて2枚並べやすそうだったのが、Acer R241YBbmix だった。

【レビュー】Acer R241YBbmix を2枚設置してみた

実際に届いたモニターを2枚、幅120cmのデスクに並べてみた。
結論から言うと、私の計算は正しかった

デスク幅120cmにシンデレラフィット

設置後の様子を見ると、デスクの左右に握りこぶし一つ分ずつのスペースが残り、完璧に収まっている。
もし27インチを買っていたら、今ごろ「どうやって設置しようか」と頭を抱えていただろう。デスクからはみ出すことなく、どっしりと安定して置けているという安心感は大きい。

フレームレスデザインの恩恵

この機種を選んでよかった点として、「フレームレスデザイン(ゼロ・フレーム)」がある。
画面の縁(ベゼル)が非常に薄いため、2枚のモニターを隙間なく並べた時に、画面の境界線があまり気にならない。マウスカーソルを左画面から右画面へ移動させる時も、視線がスムーズに繋がり、まるで1枚の超横長モニターを使っているような感覚で作業できる。

画質と作業領域

フルHD(1920×1080)の解像度は、23.8インチというサイズに対してちょうど良い。
文字が小さすぎて読めないということもなく、ドットの粗さが目立つこともない。Excelやブラウザを全画面で開いても十分な情報量が表示できる。

「光沢なし」のおかげで、日中の窓からの光やシーリングライトの反射も気にならず、長時間作業しても目の奥が痛くなるような疲れ方は激減した。

気になる点・割り切った点

スピーカーはおまけ程度(だが問題なし)

このモニターにはスピーカーが内蔵されているが、正直なところ音質は「とりあえず音が出る」というレベルだ。音楽鑑賞には向かないだろう。
ただ、私は仕事中に高音質の音楽を求めているわけではないし、通知音やWeb会議の声が聞こえれば十分だ。
「音質にはこだわらない」「音が出ればOK」という私のようなタイプであれば、別途スピーカーを買う必要がないので、むしろ配線が減ってメリットになる。

スタンドの高さ調整はできない

付属のスタンドは、前後の角度調整(チルト)はできるが、高さの昇降機能はない。
私の場合はデスク(電動昇降デスク)側で高さを調整できるため問題ないが、もし微調整したい場合は、別途モニタースタンドを使うか、VESAマウント対応のアームを使う必要があるだろう。

まとめ:デスク環境は「逆算」で作る

モニター選びで重要なのは、「欲しいサイズ」を買うことではなく、「デスクに安全に置けるサイズ」から逆算することだと痛感した。

幅120cmのデスクを使っている人にとって、27インチのデュアルモニターは物理的にはみ出すリスクが高い
対して、23.8インチ×2枚の構成なら、横幅約108cmで確実に収まり、設置の安定感も抜群だ。

Acer R241YBbmix は、非光沢・IPS・フレームレスという「仕事に必要な機能」をしっかり押さえつつ、デュアル環境の構築に最適なサイズ感だった。
「失敗しないサイズ選び」をしたおかげで、今の私のデスクトップ環境は非常に快適だ。

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