在宅ワーク環境を整えるうえで、椅子の次に重要なのが「デスク(机)」だ。
特に悩ましいのがサイズ選び。「広い机で快適に作業したい」という願望はあるものの、部屋の広さには限りがある。「大きすぎて部屋が狭くなるのは嫌だ、でも小さすぎて作業しにくいのも困る」と、多くの人がサイズ選びで頭を抱えるのではないだろうか。
私もメジャーを片手に部屋中を測り回り、悩み抜いた末に 「幅120cm・奥行70cm」の電動昇降デスク を導入した。結論から言うと、これが私の部屋における「最適解」だった。
今回は、なぜこのサイズを選んだのか、実際にデュアルモニターを置いた時の広さはどうなのか、組み立て時のトラブルも含めて正直にレビューする。
なぜこの机を選んだのか?【サイズ選びの基準】
私が現在使っているのは Fenge 電動昇降スタンディングデスク(幅120cm・奥行70cm)。在宅ワークの環境を整える中で、最も優先したのは「部屋に置けるギリギリのサイズ」と「奥行きのゆとり」だった。狭い部屋でも作業効率を落とさず、なおかつ圧迫感を出さないサイズを探し続けた結果、この机に辿り着いた。
部屋に置けるギリギリのサイズ
私の部屋に違和感なく収まり、通路を確保できる上限が 幅120cm だった。大型のL字デスクや天板が広い高級モデルも検討したが、生活動線を圧迫するため見送った。120cmはギリギリだけど最適なサイズで、机の手前を歩いてもぶつからない。実際に部屋に置いてみても、圧迫感が出ず、作業スペース・生活スペースのバランスが保てている。
こだわったのは「奥行き」
外部モニターを置く前提なら、奥行きは 最低でも60cmは必要だと痛感した。以前使っていた奥行き50cmの机では、モニターが近すぎて長時間作業がつらく、腕を置くスペースも不足していた。しかし Fenge の70cmは明確に余裕がある。キーボードの手前にA4ノートを置いても重ならず、飲み物を置くスペースまで確保できる。奥行き70cmは“広すぎる”のではなく、ちょうど快適なサイズだった。
【実測】幅120cm・奥行70cmの使用感を検証
モニターを置いた時の「残りスペース」
机の上には 23.8インチのモニターを2枚、外部モニター、フルサイズキーボード、マウス、そして飲み物まで置いている。それでも作業スペースが窮屈に感じない。横幅120cmは、ディスプレイを中心に置いても左右に余白が残るため、ちょっとした小物やノートが自然に収まる。A4ノートを開いたままキーボードを手前に置けるため、メモしながらの作業もスムーズだ。
モニターとの距離感
奥行70cmの恩恵は大きい。目とモニターの距離がしっかり取れるので、長時間作業でも前のめりにならない。以前は画面が近くて目の乾燥や肩こりが気になっていたが、この机に変えてから姿勢が安定した。ちょうどよい距離感が自然と保てるため、集中力が落ちにくい。
揺れ(グラつき)はあるか?
座って作業しているときはもちろん、スタンディングモードでも揺れはほとんどない。強めにタイピングしてもモニターが震えることはなく、電動昇降デスクの中ではかなり安定していると感じる。机自体の重量と脚部の構造がしっかりしているため、不安定さは一切ない。
【電動昇降】スタンディング機能は本当に使うのか?
スタンディング機能は使うことは使う。ただし、長時間立ったまま作業することはほとんどない。実際のところ、座っているほうが作業効率は高いと感じているのが本音だ。ただし、座りっぱなしで腰や太ももが重くなってくる感覚は確実にあるため、疲労が蓄積しないように短時間だけ立つ時間を意識的に作っている。
ランチ後の眠気対策や、軽いストレッチの延長として高さを変えるくらいの使い方がちょうど良い。ボタン一つで高さが変えられるので、思い立った瞬間に姿勢を切り替えられるのは便利。
地味だけど重要!「表面の質感」と「汚れにくさ」ど重要!
天板は少しザラつきのあるマットな質感。マウスパッドなしでもカーソルが正確に動き、手触りも滑らかで気持ち良い。金属やガラスの天板のような冷たさがないため、冬場でも腕や手首が冷えにくい。一方で黒系の天板なので、白いホコリはやや目立つ。ただ、指紋は残らないため、見た目の清潔感は保たれやすい。
【トラブル】ネジ穴が潰れた!組み立ての苦労話
この机、完成後は最高なのだが… 組み立てはかなり大変だった。まず箱が非常に重く、玄関から部屋まで運ぶだけで一苦労。説明書通りに組み立てている途中、天板側のネジ穴の精度が悪く、1箇所が空回りしてしまい完全に潰れた。絶望したが、販売店へ連絡するとすぐに予備ネジを送ってくれたため、何とか完成までこぎつけた。
完成した時の達成感は大きかったが、正直、女性ひとりや工具に慣れていない人には少し難易度が高いと感じる。さらにこのモデルは 現在は廃盤 のため、壊れた際に同じものが買えないという不安は残る。
狭さをカバーするための「ちょっとした工夫」
この机の場合、そもそもモニターを置く位置と作業スペースが分かれている構造になっているため、モニターアームは使っていない。奥行き70cmの後方にモニター、手前にキーボードとA4ノートを置けるため、アームがなくても十分に作業スペースが確保できる。
必要最低限のものだけを机に置くようにしており、机自体の広さのおかげで特別な工夫をしなくても快適に使えている。
この机のメリット・デメリット
メリット:
- 天板が広く120×70cmを広々と使える
- 座り・立ちの姿勢を自由に切り替えられ、作業効率が高い
- 完成後の安定感は十分で、揺れも少ない
デメリット:
- 組み立てがかなり大変で、実際にネジ穴が潰れた
- サポート対応は良いが、廃盤のため“同じものを買い直せない
組み立ての苦労はあったものの、それを上回る満足感がある机。快適さや作業性は大幅に改善されたと感じている。
まとめ
机選びで一番大切なのは“部屋に合うサイズかどうか。大きければ良いわけではなく、生活動線や作業スタイルに合ったサイズを見極めることが重要だ。幅120cm・奥行70cmというスペースでも、工夫次第で十分に快適な作業環境は作り出せる。これからデスクを購入する人には、ぜひメジャーでしっかり測ってから選ぶことをおすすめしたい。

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